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大型農業生産法人の西部開発農産で、ドローンを導入

  • ドローン

株式会社西部開発農産生産部 部長 : 清水 一孝 様

地域
岩手県北上市
作物
水稲・大豆・小麦
作業
防除・センシング

掲載年:2022年

郷土の農地を守り、支える

西部開発農産は、岩手県有数の穀物地帯の北上市にあり、岩手県の郷土の農業振興のために、1986年に設立した農業生産法人です。離農者が手放す農地を可能な限り引き受け、郷土の農地を守り続けてきました。創業当時、約30ha程度だった耕作面積は、2021年には約960haを超えるまでになりました。ただし、その中には、耕作放棄地や中山間地など、農作業には手間がかかり、決して条件が良いとは言えない農地も数多くあります。それでも、これらの農地を引き受ける理由は、「食」は人が生きていくうえで欠かせないもので、その「食」を生産していることに自信と誇りがあるからです。そのため、毎年、耕作面積は増加し続け、大型機械を投入して作業能率の向上に努めています。

病害虫の防除のほとんどは、ドローン散布

作業時間の短縮や従業員の負担を軽減し、作業能率を向上させるため、ナイルワークスの農業用ドローンに興味を持ちました。もともと無人ヘリコプター2機を利用して防除を行ってきましたが、操縦の難しさや長時間の手動操作による従業員への肉体的・精神的な負荷も高く、課題を抱えていました。そこで、2019年、ナイルワークスの農業用ドローンを導入し、防除を行うことを決断しました。無人ヘリコプターでは散布が難しい市街地・飛び地・小区画・中山間地の農地を中心に、水稲120ha(約680筆)、大豆40ha(約240筆)を2機2名体制で、合計9日ほどで防除を実施しました。さらに、2020年には約230ha、2021年は約400haの防除を行い、スタッフにかかる負荷の低減につながったと思います。

新人も女性も、作業品質を担保

西部開発農産では、積極的に農業を志す人たちを受け入れ、育成もしているので、完全自動飛行で高精度な散布ができることに魅力を感じています。誤差は数cmの精密さで、障害物を回避する正確な散布には、とても感動しました。農薬の飛散も少ないため、農薬被ばくを防ぐことができることも安心です。現在、10名以上のスタッフが、ナイルワークスのドローンを飛ばし、ベテランから新人まで、同じ品質で散布作業を行っています。その中には、女性もいます。女性にとって、農作業は力仕事も多く、厳しい場面もあります。ドローンは力仕事を軽減し、女性が活躍できる環境を整えることにもつながっていると考えています。

人間の観察を凌駕するデータの可能性

積極的にICT化を推進しているので、ナイルワークスの最先端技術に期待しています。センシングによる作物の生育把握や生育診断、農地や機械の大型化に対応した管理ツールなど、更なる技術向上を楽しみにしています。しっかりと現場で活用できるように、現場だからこその意見を率直に伝え、協力もいとわないつもりです。データやツールは、人間が観察して得られる情報や経験値、俗人的で煩雑な管理構造を凌駕すると信じています。スタッフが安心して農作業できる環境を整え、データを駆使した経営こそが、高品質な作物栽培につながっていくと思います。今後も、西部開発農産は、人間が生きていくうえで大切な「食」を守っていきます。

株式会社西部開発農産 様

目指す姿は、「Earth to Table(大地から食卓へ)」。農地を守り、安心できる農作物の生産に励み、安定した「食」を届けていくことに努めています。全国有数の管理農地に、穀類(水稲・大豆・小麦・蕎麦)、野菜(アスパラガス・トマト等)、黒毛和牛の生産、直営店経営と、事業は多岐に渡りますが、種を播くところから、人が食するまでを可能な限り自社で行い、安心安全で、新鮮な美味しい「食」を届けています。

https://www.seibu-kaihatsu.com

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