有限会社中野商店
専務取締役:中野拓実様 遠藤裕太様
地域:福島県喜多方市 作物:水稲 作業:防除請負
有限会社中野商店は、福島県喜多方市にあり、盆地特有の内陸性気候なので、夏季は高温多湿、冬季は極めて寒冷でときに豪雪で悩まされる地域にある米穀販売店です。その3代目の主が中野拓実さん。歴史ある調度品に囲まれた店内には、ひっきりなしに地元の農家さんが足を運んできています。地域のお客様には米穀の卸しと小売りを、農家様向けには農業資材や肥料、農薬などを販売しています。農業の担い手不足問題はこちらの喜多方市も同様で、5年前からドローンによる水稲への肥料・農薬散布も積極的に請け負っています。
中野さんは喜多方市の会津喜多方青年会議所に所属することで、地域を牽引する若手人財を育成しながら、つながりの深さを活かしドローンを使った農薬・肥料の散布代行で地域の米生産者を支えています。作業スケジュールやこだわりのある独自の農法や栽培方法は生産者様がそれぞれお持ちなので、車で家まで出向いて対面でお会いすることはもちろん、電話で密に連絡を取り合い、事細かに把握しながら天候と調整する細かな配慮で、地域の方々から絶大な信頼を得ています。高齢化が進むため自分たちで作業しきれない状況を助けたく、散布代行を請け負うことで自分が育った喜多方市の農が未来も続いていくことを望んでいらっしゃいます。
ナイルワークスの農業ドローンNile-JZ Plusは軽量なので、一人で運搬し、作業準備することができます。ですが中野商店様は必ず二人で作業準備する方針。
中野さん「やっぱり人が(農薬や肥料を)準備しますからね。散布代行を依頼されたからにはご要望どおりに正確に散布しなければなりません。人間がやることにはミスがつきもの、「うっかり」や「思いこみ」で間違った散布になってはいけません。ですから、必ずペアになって、圃場場所、散布量、散布する農薬や肥料の種類をダブルチェックするようにしています」
喜多方市がある会津地方は、東北きっての米どころとして知られています。それは、お米づくりに適した土地と気候条件が揃っているからと言われています。東側には日本百名山にも選ばれている磐梯山のある奥羽山脈、西側には越後山脈に囲まれており一級河川の阿賀川をはじめとした山脈に水源を持つ川から地域一帯に巡っていることと日中ダムで貯水した水も田畑を潤しており、清らかな水に恵まれているからです。また、寒暖差が大きいことでお米が栄養を溜め込もうとするため、旨味や甘みがたっぷりつまった美味しいお米に育ちます。
中野さん「わたしたちが農作業に携わることで良いお米ができ、地元の食の発信となる。お米を手にとってくださったお客様が、美味しいと言ってくれることが食に関わる仕事をする自分にとって、やりがいになっています」
遠藤さん「年間約200町の防除作業をしており、夏になると早朝から毎日作業しています。天候に左右されるのでその点が一番苦労しますが散布代行して、お客様からありがとうと言われるとやっぱり嬉しいですね」
以前使用していた他社製と比べると、完全自動飛行するメリットを享受しているとのこと。遠藤さんが飛行している間に、中野さんが次の散布物の準備をすることができるので作業効率が良く、より楽になったそうです。
喜多方市はまだまだ元気だと、これからも食を通して届けていきたい。ドローンによる農薬・肥料の散布代行を通じて、地元に貢献したいという熱い想いはこれからも変わることもなく、未来につながっていくのだと確信しました。