田畑の除草剤や殺菌殺虫剤といった農薬散布を中心に活用が進んでいる農業用ドローン。最近では、肥料散布にも活用されています。ドローンによる追肥のメリット、追肥作業時に気をつけることをご紹介します。農業用ドローンの導入検討のお役立てください。
農業用ドローンの主な用途として、農薬散布が真っ先に思い浮かぶ方が多いと思います。ですが、肥料散布も農薬散布と同じ機体ででき、実際に活用も進んでいます。
関連記事はこちら▶️農業用ドローンによる農薬散布|メリット・デメリット、導入の流れを解説
農業従事者の高齢化や担い手不足などを背景に、農業分野においてドローンの活用が広がっています。数ある農作業の中でも、農薬や肥料散布は重労働です。そのため、農業用ドローンを活用することで、作業効率の向上が期待されています。
追肥においては従来の背負い式噴霧器や手撒きに代わりドローンで追肥作業をドローンで行うことで、足腰への負担・手間・時間を大幅に削減できます。
圃場センシングを活用した可変施肥にも、期待が高まっています。可変施肥とは圃場全体に均一に肥料を撒くのではなく、生育状況に応じて肥量の増肥・減肥を施す技術です。
近年の日本の農業は、農地集約と農業経営の規模拡大、圃場整備による大区画化が進行し、それに伴い合筆が増えています。元々は別々だった圃場を統合し、面積が広くなっているため、一つの圃場内で土壌状態にバラツキがでてしまったり、作物の生育の良い箇所・悪い箇所が発生してしまうこともあります。この生育のムラを解消するために活躍する技術が可変施肥です。
圃場センシングにより作物の生育状況を把握し、得られたデータと連動して、必要な箇所にだけドローンを用いて追肥を行うことができます。自動で追肥が行われるため経験や勘に頼らず作物の生育状況を把握でき、少ない人数で、かつ短時間で施肥ができます。
ドローンによる追肥の最大のメリットは、作業効率の向上です。また作業効率向上の他にも、さらに嬉しいポイントがあるので、以下の3つの視点から解説します。
追肥が必要な圃場の立地や形は、多種多様です。農業用ドローンであれば、小回りがきくので、複雑な形の圃場の上も飛行することができます。
また、作業日によっては圃場がぬかるんでいたり、もともと水はけが悪い立地の圃場もあります。圃場がぬかるんでいて入ることができない場合でも、ドローンなら問題なく肥料を撒くことができます。
ドローンにより適切な時期に、適正な量で追肥が可能なことが嬉しいポイントです。
ドローンによる追肥は、直接的に圃場へ入らず上空から散布できるので、作物を傷つけけず、撒きムラの心配もありません。
背負い式噴霧器による追肥は、作業者が圃場に直接入る必要があるので、作物にダメージを与えてしまう可能性があります。根や葉を踏んで折ってしまたり、葉傷みや病気の蔓延を助長してしまう恐れもあります。また、手撒きですと、撒きムラが心配です。
ドローン追肥は作物へのダメージを抑えることができるため、結果的に収量や品質の向上も期待できます。作業効率化だけではなく、生産性向上にもつながることも特徴です。
圃場センシングを活用し、必要な箇所にだけ、必要な量を撒くことができる可変施肥の実用化も進んでいます。経験や勘に頼らず作物の生育状況を把握し、少ない人数かつ短時間で施肥を行うことができます。経験の浅い若手でも、すぐに実践できます。
さらに可変施肥は、必要な箇所にのみ散布するため、肥料の使用量の低減にもつながります。環境に優しい農業としても注目されています。
ドローンによる追肥をする際に気をつけることもあります。以下の3つの視点から解説します。
ドローンによる肥料散布を行う場合は、「空中散布用」として販売されている専用肥料を使用することが効果的です。空中散布用肥料は、肥料メーカーがドローンやヘリによる空中散布を目的として開発したものなので、肥料としての効果を発揮し、安全に使用することができます。
ドローンで散布可能な空中散布用肥料には、粒剤も多くあります。そのため、通常の液剤散布装置の他に、粒剤散布装置が必要となります。通常の液剤散布装置から粒剤散布装置に簡単に付け替えできるドローンもあるので、ドローン導入時には、液剤・粒剤に対応しているかを確認しましょう。
可変施肥は、圃場センシングにより作物の生育状況を把握し、得られたデータと連動し、必要な箇所にだけドローンを用いて肥料を散布します。そのため、センシング方法、導入するドローンが連携するシステムを事前に確認することが大切です。
ドローンによる肥料散布が初めてで不安な方は、ナイルワークスの国産自動飛行Nile-JZ Plusがおすすめです。自動なので、誰もが精度高く肥料散布ができます。
ナイルワークスのドローンNile-JZ Plusは安全安心な国産です。ネットワークRTKに対応し、cm単位の高精度な測位が特徴です。RTK-GNSSや複数センサーから算出される位置情報により、バッテリー・タンク残量検知、障害物回避、異常時の退避まで、全自動で、正確に自動飛行します。
使い方は、とてもシンプルです。事前に圃場や障害物を測量し、スマートフォンで飛行経路はリアルタイムに自動生成されます。あらかじめ設定した圃場の飛行ルートに沿ってドローンが自動で飛び、自動で肥料を散布します。そのため、農業やドローンの経験、年齢、性別は関係なく、初心者でも安心して追肥できます。
ドローンで散布可能な空中散布用肥料には粒剤も多いので、粒剤の散布が可能かという点が気になります。Nile-JZ Plusは、粒剤散布ユニットをオプションで導入できます。液剤散布ユニットから粒剤散布ユニットへの付け替えが簡単なので、事前の準備もお手軽です。ローラーにもバリエーションがあるので、安心です。
Nile-JZ Plusは、作物の生育状態にあわせて部分的に農薬・肥料を散布する可変散布の機能を搭載しています。BASFの栽培管理支援システム「xarvio® FIELD MANAGER」との連携も可能で、作物の生育状況や予想収量に合わせて可変散布できます。
Nile-JZ Plusは、「みどり投資促進税制」の対象機械として、初めて認定されたドローンです。作業効率や収量の向上、農薬・肥料コストダウンはもちろんのこと、肥料の過剰投与を防ぐことにつながるため環境負荷の軽減を実現します。環境に優しいサステナブルな農業につながります。
農業用ドローンにご興味ある方は、まずはナイルワークスまで気軽にお問い合わせください。
ナイルワークスのドローンは、人手不足や高齢化といった農業の課題に真摯に向き合い、開発された製品です。効率的で持続可能な農業を目指す方々にとって、最適な解決方法となるでしょう。
Nile-JZシリーズの主な特徴は以下の通りです。
農業用ドローンの導入やその他の疑問点については、ぜひナイルワークスまでお気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧にサポートいたします。